「普通は~」とか言いますけど、普通ってなんでしょうね?
常識?世の中の大多数の意見?問題ないという意味?とか色々答えがあるかもですが、
人間不思議なもので、別に世界中に(もしくは日本中に)アンケートを取らずとも、
なんとな~く所謂「普通」という感覚があるんですよね。
そんな哲学的なこと、そんなしょっちゅう考えないですけど、
「ザ・ファブル」を観ているときっとあなたも同じ気持ちになるはず。
難しい映画じゃなくてコメディも入った殺し屋アクション映画なんですけどね!
ミッション:普通に生活しろ
「どんな敵でも6秒で倒す」という都市伝説的な殺し屋ファブルが、
ボスに「普通の生活をしろ」と言われて、
そのミッションを頑張って達成しようとする映画です。
”普通の”映画だったら逆なんです。
「普通の生活をする青年がヤバいノートを拾って~」とか、
「糸守町に暮らす普通の女子高生と四谷に暮らすシティーボーイが夢のなかで体が入れ替わって~」とか、
普通から非日常へ展開していくのがあるあるプロットです。
まずそこが面白い。
普通じゃないんだけど身分を隠してスパイ的なことする映画もありますけど、
ミッションは別にあるわけですよね。
マジで大阪のそのへんで普通に1年間生活してこいって言われて、
えっ絶対この後普通に生活するわけないじゃんと思わせてくれるんですよね。
裏切られるとわかっているけど、最初ちょっと普通に生活するし、
ほのぼのするシーンなんかもあるんですよ。
原作が漫画なので、漫画も同じストーリー展開だと思うんですけど、
この設定でもっと色々話読めるなら漫画も読みたくなっちゃいますね。。
アクションのクオリティがすごすぎる
冒頭いきなりの銃撃シーンはまさに神業。プロの殺し屋そのもの。
ターゲットの急所を示す演出もとてもカッコよくて引き込まれます。
さらにさらに、物語の中盤以降にもあるアクションも完全にハリウッド水準。
「これどうやって撮ったの?」と言いたくなるアクションシーンもあります。
銃撃だけでなく、侵入もあり格闘もあり、どれもが迫力バッチリ。
日本映画でもここまで凄いアクションシーン観れるんだなあと素直に思いました。
どうやら、アクション演出には『ボーン・アイデンティティ』や『ルーシー』などのアクション映画に関わったアラン・フィグラルツさんという方が参加しているとのこと。
さらに、アクション監督は『るろうに剣心』のスタントや『牙狼シリーズ』のアクション監督を務めた富田稔さんということで、スタッフ陣もトップレベル。
アクションってスピードももちろん大事なんですが、
力強さみたいなパワーある重い感じもリアリティにとても関わると思っています。
まさにファブルのアクションは、筋肉にグッと力の入ったアクション。必見。
笑いとの絶妙なミックス
いい感じで随所に笑いが入っていて、
重すぎるアクション映画になっていないのもとても良かったなあ。
血がビシャァーーっとなるアクションの後にシュールな笑いを配置していて、
アクションや物語の展開のテンポを損ねずに笑いながら観れました。
お話によっては笑いをとるやりとりがしつこくなったりしがちですが、
本作ではそんなことなく、岡田准一の渾身の笑いを楽しめます。さすが関西人。
脇を固める佐藤二朗もずるいです。
個人的にはもうちょっと佐藤二朗観たかった。
もうすぐ続編が公開されます!
コロナ禍の影響もあり、21年2月公開予定から少し後ろ倒しですが、
続編である『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』が21年6月18日より公開予定です!
前作でおなじみに脇役たちも引き続き出演するらしいので、
佐藤二朗の登場回数にも期待したいと思います。
新作公開に先立って、HuluとPrime Videoで本作が配信されていますので、
先に視聴してみてはいかがでしょうか。