それは痛みなのか愛なのか「ハニーボーイ」【にどねシネマ】

2020/08/20

にどね 男飲み映画レビュー

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にどねです。夏休みはあまり出かけず映画三昧です。

2020年8月7日より公開されている「ハニーボーイ」を紹介します。
一言でいうと、毒親系自伝映画なのですが、
映画の背景を知ると印象が変わる映画です。

あらすじ

売れっ子俳優のオーティスは飲酒運転による事故を起こしたことから
PTSDを診断され、そこで父との子役時代の日々を思い出してく。
父親はまさに「毒親」で、感情の起伏が激しく、
時にはオーティスに暴力を振るうことも。

大人になったオーティスはそんな日々を振り返りながら、
過去に自分自身を傷つけた父を赦していく。

観る前に知っておくべきシャイア・ラブーフと本作の関係

この映画は観る前に背景を知っておくべきです。
脚本は、トランスフォーマーシリーズのサム役でおなじみの
シャイア・ラブーフの自伝的な内容になっています。

実はこのストーリー自体が
シャイア自身のアルコール依存症のリハビリで書かれたものです。

自分のリハビリで過去を綴ったものを映画をするのもスゴいですが、
この映画でトラウマの父を演じるのはなんとシャイア自身なのです。

シャイアのリハビリ過程自体が映画となり、
私たちはそれはスクリーンで目の当たりにするのです。

見逃せないノア・ジュプの熱演

主人公オーティスの子供時代を演じるのは、ノア・ジュプ。
にどねも注目の人気急上昇中の天才子役です。


代表作は、
  • 「クワイエット・プレイス」
  • 「フォードvsフェラーリ」
どれも演技の質が高いと評判ですが、
今回は、父親に振り回されながらもときに健気に振る舞うオーティスを見事に演じ、
観ているこちらを惹きつけます。

大人になっていく中にもあどけなさが残る今だからこそ、
バッチリ似合う役どころといえるでしょう。

ノスタルジックな映像でオーティスの心に飛び込もう

そして、この映画の素晴らしいところは、
オーティスが子役時代の映像のノスタルジック感です。

差し込む夕日やタバコの煙、レトロなアメ車が
その場の空気感をモワッと出しています。

その中で繰り広げられるオーティスと父との言い合いや、オーティスの孤独、
そして大人になったオーティスが父の厳しい言葉やふるまいの中に
愛を見つけていく過程を観ていくと涙しそうになりました。

まるでドキュメンタリーを観ているような気持ちにもさせてくれる「ハニーボーイ」。
ゆっくり誰かの心に寄り添えそうなときに観てみてはいかがでしょうか。

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